収録模様 その2 選曲

  選曲に関してですが、声楽家の母の子供として生きてきた私にとって思い入れのある曲というのはやはりほとんどが歌の曲です。
  「ただ憧れを知るもののみ」、「我が身が土に横たえられるとき」は、私がまだ子供だった頃に聞いた、若い頃の母の潤いのある感動的な演奏が今でもしっかりと耳に残っていて、母は今でも美しい声と極上の音楽性で聴衆に感動を与え続けているけれども、それでも全盛期だったあの頃の演奏を知っている人はもうそんなに多くなくて、私はそれを知っている者として、それを再現したかったのです。
とても同じには再現できませんが。
 
  「この輝ける夜にきっと」と「我が母の教えたまえし歌」はもうずっと前に、本当に母が私に教えてくれた歌なのです。
  母は私を生むほんの2週間前に自分の母親を亡くしました。 その昔母親に歌ってもらった子守唄を、生まれたばかりの私に歌ってくれたその頃の母のことを考えると、哀しさと愛おしさとで心が苦しくなります。 
 
  「カンティレーナ」は元々ソプラノと8本のチェロのための曲です。
私の留学先であるオランダで、チェロの仲間たちと演奏した事のある思い出深い曲です。
  スペイン人、ポルトガル人、オランダ人、フランス人、そして私、大好きな仲間たちと先生に囲まれてのリハーサル...そして私に自身と勇気をくれたvan Dijkさんとの出会い...人生であんなに輝いた時期が訪れたことに本当に感謝し、又いつか戻ることを夢見て、オランダは永遠の憧れ、心の故郷になりました。  
 
  「花嫁のブーケ」は2002年に結婚した従姉妹たちのために作った曲です。その時にこの曲をとても好きになってくれた従妹が、いつかCDにしたら...といってくれたのが、今回のCD制作を考え始める一番最初のきっかけになったのだと思います。
  結婚式で使われる幸せな花々をイメージして作りましたが、実は彼女たちを祝福する気持ちと同時に、自分自身の結婚に対する憧れの気持ちも重ねていました。
 
 
 
更新日時:
2006/08/05

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Last updated: 2006/11/21