短刀
それはとても美しく、その光に私は惑わされた
輝きに沿ってそっと撫でると
薬指の先に赤い花が咲いた
それに気づかぬふりで、もっと強く押しあてた
赤い花は滴になって手のひらをつたい
手首へと滝のように流れていった
プライドが平静を装わせ
私はそれを胸に掻き抱いた
胸の上でつぎつぎに咲き乱れる赤い花を見ても、
平気な顔で微笑み、
その輝きを愛でつづけた
気が遠くなって
私はそれを取り落としてしまった
手を伸ばせば届くところで
魅惑の輝きを放つそれを
しかし 私は決して拾わない
それがプライド
2006/10/13
Last updated: 2008/3/3
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です